視界には常に先生の腹部。内職はおろか、少しあくびをしただけでも即座にロックオンされる逃げ場のない特等席。
黒板も見やすく、外の景色も楽しめる。そして何より先生の死角になりやすい。この席を引き当てた時のガッツポーズは心の中で隠しきれない。
平常心を装いながらも、シャープペンシルを落として拾ってもらうシミュレーションを脳内で100回繰り返す。
本当に見えない人もいれば、「黒板が見えない」という正当な理由で好きな人の近くや友達の近くを意図的に狙う策士が存在する。
最初は「終わった…」と思っていた席でも、一週間もすれば隣の人と普通にプリントを回し合い、謎の連帯感が生まれるのが学校の魔法。